委託者の役割

家族信託がスタートすると、委託者はあまりかかわることはありません。元所有者ではありますが、信託がスタートした時点で所有権は無くなり、名義と利益に分割され、それぞれ受託者と受益者に権利が移転するのです。

 

委託者が当初受益者の場合は、委託者としてではなく受益者として権利行使します。

 

しかし、例えば受託者が当初の目的に合わない行為をするような場合、目的(委託者の希望)を達成するための権利を行使することができるようになっています。


当然に認められる権利

・受託者に対する 辞任の同意権、解任の合意権、解任の裁判申立て権、新受託者選任の合意権

・信託財産管理者(信託財産法人管理人)解任の裁判申立て権

 

・信託管理人に対する 辞任の同意権、解任の合意権、解任の裁判申立て権、新信託管理人選任の合意権、事務処理終了の意思決定権

 

・信託監督人に対する 辞任の同意権、解任の合意権、解任の裁判申立て権、新信託監督人選任の合意権、事務処理終了の合意権

 

・受託者代理人に対する 辞任の同意権、解任の合意権、解任の裁判申立て権、新受益者代理人選任の合意権、事務処理終了の合意権

 

・会計監査人に対する 受益者との合意による新会計監査人の選任権

 

・信託の変更、併合、分割に関する事項-信託の変更の合意権、特別事情による信託変更に関する裁判申立て権、信託併合の合意権、信託分割の合意権

 

・信託の終了に関し-信託終了の合意権、特別事情による信託終了に関する裁判申立て権、信託終了時の残余財産の法定帰属権

 

・情報収集に関し-信託事務の処理状況等についての報告請求権、受託者単独での信託変更等における通知受領権、受益証券発行信託における受益権原簿の閲覧等請求権

 

以上、様々なものがありますが、法律の規定による権利を有しない旨を定めることができることになっています。

 

例えば信託の変更などは、受益者と受託者の合意によることにすることが多いです。

 

「委託者に当然認められる権利」の全てを有しない旨を定めることもできます。

 

また、これ以外の権利を定めることもできます。信託は自由設計なのです。