配偶者に居住権。民法改正


こんにちは、信託コンサルタンタントの宿輪です。

 

民事信託(家族信託)は、制度ができてから10年以上経ちますが、実際に使われ出したのは最近の事で、身近で実例を見た方は少ないと思います。

 

この「信託情報」では、皆様の信託に対する疑問をランダムに取り上げ解説しています。


【本日の話題】配偶者に居住権

 

 

平成30年7月6日参院本会議で、遺産分割の際、配偶者が自宅に住みけることができる「配偶者居住権」の創設を盛り込んだ民法改正が可決成立した。

 

今後、2020年7月までに順次施行される予定です。

 

死別して残された配偶者が、その後も安定した生活を送れるよう配慮したものとのことですが・・・

 

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配偶者居住権

配偶者の遺産の取り分の選択肢となるもので、終身又は一定期間居住できる権利です。

遺言や遺産分割の協議で、居住権が与えられれば、自宅が子供や他人の所有となっても、配偶者は住み続けろことができるというものです。

 

居住権が有る間は、所有者は退去を強要できない。さらに、居住権は施設に入所などしても譲渡や売買はできない。

 

つまり、一人で居住権のある自宅に住んでいた母親が、施設に入所して自宅に戻ることはないような状況になっても、所有者は自宅を処分して換価することはできないということです。

 

結局、母親が死亡するまで空き家の状態が続くということです。

 

そう考えると、使い勝手の良い制度ではないような気がします。


なぜ信託を勧めるのか。

スライドで説明します。

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